読み易いにしてご覧下さい。

A B C D E

昔の遊びそのK 馬乗り

私は田舎の小さな村、周りは家が少ない、1軒の家には多くの子どもがいましたが、全体では子どもが少なかった。

従って、男も女も、小さな子も大きな子も一緒になって遊ぶことが多かった。
大勢で遊んだのが楽しいし、10人くらいで遊ぶのが馬乗り、季節は秋から冬だったと思います。
僕達は馬乗りを「鹿の角」と呼んでいましたが、このように言ったのは私の地方だけだったのかも知れません。
男、女、年毎にバランスよく5人程のチームを作るのだが、ほとんど大きな子が采配して分けた。
先攻、後攻をジャンケンで決め、負けた方が馬を作り守る。
先頭が柱や戸板にもたれて立つ、更に1番目が股に首を突っ込んで馬をつくり、2番目、3番目と順次、馬になる。
ジャンケンに勝ったほうが先攻となり、後続の人が乗れるように、走って先頭が先の方の馬に乗る。続いて、2番目も走って先頭の後ろに乗り、3番目・・と続く。
途中、飛びそこなって馬から落ちると馬と乗り子が交代。
馬が重くてつぶれたら、馬を最初からやり直す。
だから、先攻は馬つぶしにかかり、弱いのを目掛けて集中して乗る。
しかし、馬側はつぶされないように最後尾は大きな子がお尻を高くかまえ乗りにくくする。
だから最後の馬ばかりに乗り子が集中してしまうこともある。また、大きな子は小さな子をかばってお腹の下まで入り込む。
全員が馬に乗ったら、馬側の正面に立つ子と先頭の馬がジャンケンする。
馬側が勝てば交代、負けたら、もう一度馬になる。
僕らの場合は馬乗りを「鹿の角」と呼んでいたが、馬に乗った先頭が指を出し「鹿の角、何本エー」と声をかけながら、指を1〜5本だす。
つまり、指が鹿の角なのです。そして、先頭の馬はうつむいた姿勢で何本か答え、合うまで続け、会ったら馬を交代します。
重くて途中馬がつぶれたらやり直す。
子ども同士で助け合い、知恵を出し合い、大きい子がリードしながらルールを作り遊びました。
男も女も仲良くしたり、ケンカをしたり遊んだのですが、小さい子がつぶされいつも馬になることがありましたが、親達は何も言いませんでした。
また、遊びとともに丈夫な体も作られていきました。

2006.11.22記
inserted by FC2 system